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台本:朗読(3)祇園精舎の鐘の声


♪ 朗読を聞く ♪
朗読:千由


祗園精舎の鐘の声、
諸行無常の響きあり。
娑羅双樹の花の色、
盛者必衰の理をあらはす。
おごれる人も久しからず、
唯春の夜の夢のごとし。
たけき者も遂にはほろびぬ、
偏に風の前の塵に同じ。

  (ぎおんしょうじゃのかねのこえ
   しょぎょうむじょうのひびきあり
   さらそうじゅのはなのいろ
   じょうしゃひっすいのことわりをあらわす
   おごれるひともひさしからず
   ただはるのよのゆめのごとし
   たけきものもついにはほろびぬ
   ひとえにかぜのまえのちりにおなじ)


繁栄を謳歌した者の行く末とは、日本の平家物語に限らず、
この島の歴史でも同じことだったようである。

永きに渡り、この島を統(す)べた者も、
遂に最期の時を迎えた。