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あの子はぬくもりを知らないだけだと叫ぶ姫に、
国王、家臣、全員が反発した。
悪名高き盗賊の一味の生き残り。
悪党と言えども、別の盗賊達を皆殺し。
果ては城の中で大暴れ。衛兵達をてこずらせた。
それでも姫には受け入れられなかった。
ことばが通じず、どこから来たのか、
名前はなんなのかすらわからない少女。
泥まみれで、血まみれではあったが、
手を差しのべた時の彼女の表情が忘れられない。
姫は知恵を絞った。
誰もあの少女を止められなかった。
厄介な敵には間違いないが、
いつか味方にできれば心強いはずだ。
姫は言い放った。
彼女を殺すのではなく、
自分の奴隷にしてほしいと。